内側半月板後根断裂について

「内側半月板後根断裂」とは? こんな痛みにご注意を

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内側半月板後根断裂(MMPRT)は、中高年(50~60歳台)の女性によく発生し、急激に膝関節の機能が悪化する半月板の特殊な断裂です。
階段や段差の昇り降りで踏み外したり、段差を飛び越えるなどした時に膝の裏側に痛みが生じるのが特徴です。
スポーツなどの怪我から生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月板に軽微な外力が加わって損傷する場合とがあり、半月板は加齢に伴い変性もするので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月板損傷が起こりやすくなります。

 

半月板とは?

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半月板は膝関節の大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間にある半月の形をした軟骨様の組織で内側・外側にそれぞれがあり、クッションの役割をはたしています。これが損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。ひどい場合には、膝に水がたまってしまったり、急に膝が動かなくなる【ロッキング】という状態になることもあり、歩行できないくらいの痛みがでてしまいます。

 

痛みを自覚したらできるだけ早く受診しましょう

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適切な治療がなされずに経過すると、変形性膝関節症や膝関節骨壊死になり、最終的に人工関節になってしまう事もあります。

この症状は見逃されることが多く、また、レントゲンでは半月板は写りません。診断にはMRI撮影が必須となり、特徴的なMRI画像所見を見極める必要があります。半月板の損傷のうち、膝の内側にある方の半月板の後ろが何かの原因によって断裂してしまう症状のことが「内側半月板後根断裂」となります。

半月板は膝関節の重要なパーツで、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間にある弾力性豊富な構造物です。
半月板は関節に加わる体重の負荷を分散させるクッションの働きと、関節の位置を安定させる働きをして、関節表面の軟骨を保護する重要な役割をしています。そのため半月板損傷や断裂が起こった場合は、いかに正常な状態に近づくよう修復し、機能を回復させるかが重要です。近年は内視鏡(関節鏡)手術の進歩により,比較的小さな傷口で半月板損傷の手術治療が行われるようになりました。
手術の基本は、損傷した半月板を可能な限り縫い合わせて修復する半月板縫合術です。手術方法の工夫や道具の進歩によって本来修復が困難と言われていたケースでも縫合して修復できるようになりつつありますが、そのためには、やはり早期診断と早期治療が大切となってきます。

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元気に歩いて健康を保ちましょう

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近年は、歩くことで調子が良くなる、歩くことで健康になり長生きできるという医学な根拠も次々と判明しています。歩くことで抗酸化物質が増え、細胞の酸化が抑えられたり、余分な糖も消費され細胞の糖化も抑制されます。

当院では、患者さまが再び元気に歩けるよう、今回のような症例を含め。今後も様々な治療やリハビリをご提供していきたいと考えております。また、必要な通院や検査を控えることは健康を損なう可能性がありますのでご注意ください。現在すでに体に異変を感じている方は、控えることなく医療機関に連絡をしてください。

くろさわ病院でも患者さまが安心して来院できるよう、感染防止対策を徹底し、問診や検温など、皆さまにもご協力いただきながら安全な医療提供体制を維持して参りますので、どうぞ安心して皆さまの健康維持にお役立て下さい。 

 

 

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